第12号 2007年7月20日
★今年は、天気が少し変です。


 

 小国は、もともと雨の多い土地ですが、ここ数日はバケツをひっくり返したような雨が降り続いています。うちの家の裏山も土砂崩れが起こり、土砂を取り除くのに丸一日以上かかりました。

 畜舎の中も大型の扇風機をつけていますが、湿度が高くむしむししています。こんなときはいつも以上にブラッシングや尻尾の手入れなどを行い、牛にストレスがたまらないようにします。早く梅雨明けして欲しいものです。

 
★雨が降っても、やることはあります。




雨の中、黄色いカッパが目立っています




 

 毎日雨が降り続いていますが、だからといってじっと何もせずに家の中にいるわけではありません。この時期は、畑の回りの草を切る作業を行ないます。雑草の進入や雑木の繁殖を防ぐこと、景観の維持が主な目的です。

 一年でも怠ると、雑草や草のつるに覆われ手のつけられないことになりますので、定期的な手入れが必要です。また、斜面なので、足場も悪く、特に雨の日は視界も制限されるうえ足場も滑りやすいので危険です。

 刈払い機は、回転する歯が先に付いていてガソリンで動く超小型エンジンが付いています。昔に比べてずいぶん軽量化が進み、また、重量バランスなども考えられていて、ずいぶん使いやすくなったのですが、それでも7〜8キロの重さがあります。

 草かり作業は、肩からベルトをかけて左右に腕を振りながら使うのですが、腕力だけではだめで、テンポやリズム感が必要なようです。女性には非常にきつい仕事だと思いますが、案外向いているのかもしれません。終わった後は、腕や足がパンパンになります。加えて雨の中でカッパを着ての作業は皮膚呼吸が制限されるようでことのほか疲れます。

 今年は、新たにユキちゃんが加わり3人で作業しています。作業の進みも速く、声をかけながらやるので例年よりはかどる気がします。

 父も店をする傍ら手伝ってくれますが、まだまだ、この手の仕事は父にはかないません。「お前たちは、なっとらん」と言いながら、黙々作業に当たります。

 色鮮やかなオレンジや黄色のカッパが3つ。通りすがりの人が車を止めて見入っていました。珍しいのか、たまには写真をとる人もいます。2 週間ほどかかる作業も、もうひとふんばりです。梅雨明けまでには終わる見込みです。

 
★第二の人生(牛生?)


久しぶりの再会


新天地でかわいがってもらってください

 

 今年、ユキちゃんが、うちの牧場に就職したのが縁で、ユキちゃんの母校・山口県立農業大学に2頭の子牛をお譲りすることになりました。2頭とも、一月に生まれたメスの子牛です。

 山口から4トントラックに乗って、ユキちゃんの大学時代の担任の先生と技師の方がやってきました。5時間ほどかかったそうです。

 前日は、黒川温泉にお泊りになったとのことです。旅館の駐車場に4トントラックで乗り付けてびっくりされたこと、旅館では朝食に「山吹色のジャージー牛乳」が出たことなどをお話されました。久しぶりの再開に話はいつまでも尽きないようでお別れするときは名残惜しそうでした。ユキちゃんも先生方も久しぶりの対面を喜んでおり、牧場の中を案内しながら毎日の仕事について話していました。2頭は今後、学校で飼育され、酪農の授業などに活躍するそうです。

 振り返ってみれば、ユキちゃんがホームページをみて研修に来なければ、このご縁はなかったわけで、もっとさかのぼって考えれば、そもそも自分がこのような取り組みを始めなければ…この2頭の子牛も大学にいくことはなかったわけです。

 人の縁というものは不思議なものだな、と2頭の乗ったトラックを見送りながら改めて感じました。牛たちも元気で、新天地でユキちゃんのような若い学生たちの就農に役立って欲しいと思います。 




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